子どもの成長に伴って服を買い替える機会は多く、季節ごとに新しい服を選ぶのも親の楽しみのひとつです。ところが、せっかく気に入って選んだ洋服を着せようとしたときに「痛い」「かゆい」と子どもが嫌がる――そんな経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか。原因のひとつが、洋服の内側に縫い付けられたタグです。肌が敏感な子どもにとって、タグのわずかな刺激が想像以上に大きな負担となることがあります。
この記事では、子どもの快適な着心地を守るために、タグを安全にきれいに取り除く方法と注意点を詳しくご紹介します。毎日の生活のなかで役立つ、ちょっとした工夫も織り交ぜながら、親子にとってよりよい衣類の扱い方を一緒に考えていきましょう。
小さな違和感が大きなストレスに
大人であっても、肌に合わない衣類やチクチクする縫製に違和感を覚えることはあります。ましてや、肌の薄い乳幼児や敏感肌の子どもにとって、衣類のタグが与える影響は見過ごせないものです。首の後ろや脇の下など、汗をかきやすく摩擦が起きやすい部位にタグがあると、それが原因で赤みやかゆみ、湿疹が生じてしまうこともあります。
言葉で「痛い」「違和感がある」とうまく伝えられない年齢の子どもほど、親がそのサインを見逃さずに気づいてあげることが大切です。服を脱ぎたがる、着替えを嫌がる、身体を頻繁に掻くといった様子が見られるときには、服の裏側をよく観察し、タグの位置や硬さを確認してみましょう。
タグにはどんな種類があるのか
ひと口にタグと言っても、その種類はさまざまです。一般的に見られるのは、素材表示や洗濯方法などが書かれた布製のものが、縫い目に沿ってしっかりと縫い付けられているタイプです。また、近年では、布地に直接プリントされた仕様のものも増えてきています。こうしたプリントタイプは肌当たりが非常に優しく、物理的な刺激が少ないため、肌トラブルのリスクが格段に下がります。
プリントタイプであれば特に処理の必要はありませんが、縫い付けられているタグの場合は、場所やサイズによっては取り除いたほうがよい場合があります。ただし、タグの位置によっては、生地の強度や縫製にも影響するため、むやみに引きちぎるのではなく、正しい手順で丁寧に作業することが求められます。
道具をそろえて丁寧に作業しよう
タグを取り除くには、家庭にある裁縫道具が役立ちます。必要なものは、リッパー(糸ほどき器)、糸切りばさみ、小型のはさみなどです。リッパーは縫い目をピンポイントで狙って切ることができるため、初心者にも使いやすく、タグ外しにはとても便利です。
作業を始める前には、タグがどこに、どのように縫い込まれているかを観察しましょう。縫い代に一体化しているものは無理に引っ張ると生地を傷める原因になるため、縫い目の糸を一本一本切りながら、慎重に外していきます。特に布地が薄いシャツやニット素材などは、力加減を間違えるとすぐに穴があいてしまうため、焦らずゆっくりと作業を進めてください。
自分でちぎるのは絶対にNG
急いでいたり、道具が手元にないときに、ついタグを引っ張ってちぎりたくなることがありますが、これは避けたほうが賢明です。縫い目ごと引きちぎってしまうと、服の本体までほつれてしまい、見た目が悪くなるばかりか、着用を続けるうちに破れてしまうリスクも高まります。特に洗濯後の型崩れや縮みの原因にもなりますので、どんなに手間でも専用の道具で丁寧に対処することが、長く服を使うための基本です。
タグを無理やり引っ張ることで生地に負担がかかり、毛羽立ちや伸びの原因になることもあります。タグを取る行為は、服そのものの寿命にも関わる繊細な作業であることを意識して、慎重に取り組みましょう。
取り扱い表示は記録しておくのが安心
中には、洗濯表示や素材表示など、今後のお手入れのために必要な情報が記載されているタグもあります。こうした内容は、服の正しい管理には欠かせないため、全てのタグを無条件に取り除くのではなく、情報が残せるよう工夫することが大切です。
具体的には、タグを切り取る前にスマートフォンで写真を撮って保存したり、素材や洗濯方法をメモしておくと安心です。特に乾燥機の使用可否や漂白剤の有無などは、誤った扱いをしてしまうと服を傷める原因になりかねません。事前にきちんと記録しておくことで、あとからのトラブルを防ぐことができます。
タグを外した後はひと手間の補強を
タグを取り除いた後の服には、わずかですが縫い目の緩みやほつれの危険があります。そのままにしておくと、洗濯のたびに糸がほぐれていき、気がつけば穴が開いていたということも。だからこそ、タグを外したあとは、ちょっとした補強が必要です。
裁縫に慣れている方であれば、同色の糸で軽くステッチを加えることで十分な補強になります。あまり裁縫に自信がないという場合には、布用接着剤やアイロンで貼れる補修布などを使って、簡単に補強することも可能です。ほんの少しの手間が、服を長持ちさせる大きな要素になります。
最初からタグのない衣類を選ぶという選択
最近では、子どもの快適さを考慮して、初めからタグを使わない衣類も数多く販売されています。生地に直接プリントすることで、肌への刺激をゼロに近づけた設計となっており、特に敏感肌やアレルギー体質の子どもに適しています。
こうしたタグレス仕様の服は、少し価格が高めに設定されていることもありますが、子どもが快適に過ごせることを優先したいと考えるご家庭にとっては、十分に価値のある選択です。特に肌トラブルを繰り返している場合や、タグへの反応が強いお子さんには、こうした商品を選ぶことで生活全体がよりスムーズになることでしょう。
安全に作業するための心がけ
タグを取り除く作業には、はさみやリッパーなど、鋭利な道具を使う必要があります。作業をするときは、子どもが近くにいない環境を選び、できれば静かで落ち着いた空間で取り組むようにしましょう。小さなお子さんが近くにいるときに作業をすると、思わぬ事故につながる危険もあります。
また、作業が終わったあとは、取り外したタグや切れ端をしっかりと片付けておくことも忘れてはいけません。乳幼児期の子どもは何でも口に入れてしまう傾向があるため、小さなタグの布切れなども誤飲の原因となります。安全第一を心がけ、きちんと始末するようにしましょう。
着心地の良さは、親のちょっとした工夫から生まれる
洋服を快適に着られるかどうかは、デザインやブランド以上に、こうした細やかな配慮によって左右されます。毎日肌に触れるものだからこそ、少しでも違和感のない状態に整えてあげることが、子どもの笑顔や落ち着きに直結します。タグを取るという行為は、ただの作業ではなく、子どもの心地よさを思う「やさしさのひと手間」なのです。
少しの知識と道具、そして気遣いがあれば、どなたでも簡単に安全にタグを取り除くことができます。お子さまの服選びと同じように、その服をどう扱うかも大切にしていくことで、親子の毎日はさらに穏やかで快適なものになるでしょう。タグの扱いひとつで、日々の育児が少し楽になる――そんなこともあるのです。
まとめ
子どもが毎日身にまとう服にとって、タグの存在は思いのほか大きな影響を及ぼします。大人には気にならないわずかな刺激も、肌が敏感な子どもにとっては大きなストレスや不快感の原因となり、それが体調や気分にも影響することがあります。服を着たがらない、ぐずる、かゆがるといった小さなサインに気づいてあげられるかどうかは、子どもの心身の快適さを守る第一歩です。
タグの処理には、単に取り除くだけでなく、「どうやって」「どのタイミングで」「その後どう補強するか」といった一連の丁寧な対応が求められます。焦って引きちぎるのではなく、正しい道具と手順を使って、服を傷つけず安全に作業することが大切です。そして、取り扱い表示を記録する工夫や、補強のひと手間を忘れずに行うことで、衣類を長く快適に使い続けることができるようになります。
さらに、最初からタグレス仕様の衣類を選ぶことで、毎回のタグ処理に悩まされることなく、安心して子どもに着せることができます。選択肢が広がった今、子どもの肌に合った服を選び、快適な毎日をサポートすることは、親にできるもっとも身近で実用的な愛情のかたちです。
ほんの小さな布片に見えるタグ。しかし、それをどう扱うかで、服の価値も、子どもの表情も、大きく変わります。タグに気を配るというシンプルな工夫が、親子の暮らしをより快適に、そして笑顔あふれるものへと導いてくれるでしょう。
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